2013年3月25日月曜日

中尊寺本堂新本尊開眼法要

3月24日、中尊寺本堂に於いて新本尊「丈六釈迦如来」の開眼法要が行われました。

本堂前

大塔婆
本年は、中尊寺を開山された慈覚大師円仁の1150年御遠忌であり、
また約890年前の今日は、中尊寺落慶供養が行われた記念すべき日にあたります。



御詠歌の中、天台座主御名代である京都山科の毘沙門堂門跡門主 叡南覺範猊下を
はじめ、僧侶の方々が厳かに入堂されました。


美しい声明が堂内に響き渡る中、それに呼応するかのように燭台の上の炎が赤々と
燃え上がります。

祈りと共に、まさに御本尊の中に魂が宿っていく、その時を見ているようでした。



藤原清衡公により読み上げられた「中尊寺建立供養願文」の冒頭に

「奉安置丈六皆金色釈迦三尊各一躰」
(安置し奉る 丈六皆金色の釈迦三尊像各一体)

と出てきます。

時代と共に堂塔が衰退する中
もともとの御本尊である釈迦如来像は、災禍により多くと共に失われました。
「御本尊のいない堂で祈祷を行っている」という窮状を訴えた、という鎌倉時代の記録も残ります。

明治42年の本堂再建の際、
御本尊としてに迎えられたのが同寺の光勝院(閼伽堂)から移された阿弥陀如来像、
中尊寺本堂の前・御本尊です。

大火を逃れた数少ない平安時代の貴重な仏像ではあったものの、
本来の御本尊である釈迦如来ではなかったのですね。


法要が終わり、この度新しく釈迦如来を本堂の御本尊に迎える事は
中尊寺一山の宿願であった、と山田貫首が謝辞の中でおっしゃっていました。

何だか私まで感無量なのであります・・・・




この新御本尊の造立管理にあたられた吉田源之丞さん、仏師坪田最有さん、
漆を提供された岩手県浄法寺漆生産組合の組合長である工藤竹夫さんへ
それぞれ感謝状が送られました。
他にもたくさん、いろいろな形でご尽力された方がいらっしゃる事と思います。
ありがとうございます・・・


これからおそらく何百年にわたって永く、新しい御本尊様はここで皆様をお迎えするのでしょう。


東日本大震災があったり、世界遺産登録があったり・・・
激動の中で生まれた御本尊様は力強く、そして優しい眼差しでもありました。


境内はまだ寒さが残るものの、強く暖かい日差しが確実に近づく春を感じさせてくれました。
間もなく美しい桜に彩られる事でしょう。

是非新しい御本尊様とご縁を結びに来てくださいね。

2013年3月2日土曜日

平泉国際交流展 「アートでつなぐ 2012」 平泉巡回展

平泉国際交流展
「アートでつなぐ 2012」
東日本大震災復興祈願・平泉世界遺産登録記念

平泉巡回展
2013年3月1日(金)~3月7日(木):平泉文化遺産センター・ふれあいホール
に行ってまいりました。


岩手大学アートフォーラムは、アートフォーラム・いわて及び盛岡彫刻シンポジウム実行委員会と連携しながら、去年開催した「平泉をテーマとした国際交流展」を継続開催とのことです。

『特に今回は、被災地との交流、巡回展の沿岸都市での開催を含め、東日本の復興への想いを込め、「アートでつなぐ 2012」として平泉国際交流展を開催することにします。
平泉の過去・現在・未来を発信するとともに、被災地と一緒になった地域再生につなげていきたいと願っております。』(下記の「ご案内」文より)



ご案内はこちらです
↓↓↓




☆アクセス☆

平泉駅から会場までは・・・

・巡回バス「るんるん」で・・・
バス停「平泉文化遺産センター」で約7分
(バス停おりて、すぐです。)

・徒歩で・・・約20分

・車で・・・約5分弱
(駐車場約40台 無料)


※平泉文化遺産センター内・1階ふれあいホールへの入館は無料です。
開館時間・・・9:00~17:00(16:30分までに入館)



ふれあいホールは、1階の奥のにございます。
午前中に入館したということもあり、
ホール内は正面の大きな窓からの光もはいりとても明るく、
温かみのある雰囲気の会場になっておりました。

作品は、約35点ほどございました。
テーマは「平泉」とのことです。




会場の上からの照明もいいと思いますが、個人的には、
入った瞬間に感じる窓からの自然の光がより作品を魅力的にしているかのようで、
会場全体の作品の配置の関係もあるかとは思いますが、会場全体が一つの物語になっているようで素敵だと思いました☆



平泉巡回展は、昨日から始まっております。

期間も3月1日(金)から7日(木)の期間でのみですので、
是非、この機会に、平泉にお住まいの方、そして、観光でお越しのお客さま、
作家一人一人の違う「平泉」を眺めにお立ち寄りしてみてはいかがでしょうか☆


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作品は残念ながら撮影禁止でご紹介できませんが・・・
☆行ってきた感想をちょこっと失礼いたします☆

自然の明るさを窓から浴びた
白い作品は後ろに陰をもち奥行きを感じさせ、

黒い作品は光があたり、
暖かい色となり、
緑色、蒼色はより深みの色となり、世界に色をつけ、

会場出入り口に向かうほどに、差し込んだ光が、
すべての作品の一つ一つの意味を照らしだしているようで、

会場一体で、
自然の光を浴びた世界(平泉)をあらわして作り出されているような、
それもまた1つの作品のように感じました。


詳しくもなく、専門的なお話しも出来ない私で、
申し訳ない限りではございますが、
あらためて、深く、違うかたちで平泉を眺めたような瞬間でした^口^